2009年01月04日
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玉川上水第二、第三公園地面高さの謎

Written By: 川俣 晶連絡先

 アイデアのメモのみ。

 井の頭線(帝都電鉄)で、井の頭公園~吉祥寺間のみ開業が遅れた理由は、築堤を建設する土砂を手当てできなかったから、という話をどこかで読んだ後で、玉川上水第三公園を見てはたと思いました。

 「土が盛り上がってる。公園に入るために階段を上がる。明らかに谷地になっていた水路に土砂を盛って埋めたのに、周囲の高さよりも高く盛り上がってる」

 実際、玉川上水第二公園と玉川上水第三公園の大半は、実際に盛り上げられています。

 更に、もう1つ気付きました。

 「全ての場所が盛り上がっている訳ではない。美宿橋のあたりから東は谷地になっている。公園に入るために階段を下る」

 更にもう1点。

 「道路と交差する部分だけは、土が盛り上がっていない (周囲と同じ高さのまま)」

疑問のまとめ §

  • 上水を埋めるためには膨大な土砂が必要とされたであろう。それにも関わらず、周囲よりも「盛り上げる」必要がなぜあったのか
  • 仮に周囲より盛り上げる必要があったのなら、盛り上がっていない箇所があるのはなぜか
  • そもそも埋めるための土砂はどこから持ってきたのか

仮説 §

 根拠のない思いつきです。検証はこれから。いつやるかは不明ですが (汗)。

  • これらの公園の地下には水道管が埋まっている。この水道管は現在使用されていないが、少なくとも和泉給水所までは繋がっていると思われる。井の頭線をまたぐ部分で管の実在は確認できる。この管が自然流下で送水可能となるためには、一定の高さでゆるやかに降下する必要がある。従って、上に盛った地面の高さは主にこの管によって規定される。その結果、周囲の地面より高かったり低かったりする可能性がある
  • 公園を作るために木々を植えるには、最低限必要な地面の高さに加えて更に土を盛る必要がある。この必要性は道路との交差部分には存在しないので、そこだけ低くなる

 この件は、管の埋設状況が分かる資料があればある程度検証できそう。下水管なら下水道台帳ですぐ分かりますが、上水の管はどう調べるのかまだ明確に分かっていません。

 もう1つ、掘った土砂はどこかに持っていかねばならず、盛るための土砂はどこかから持ってこなければならない、と思うと以下のようなことも気になり出しました。

  • 神田川の改修工事で川底をかなり深くえぐっている。このときに出た土砂で至近距離にある玉川上水を埋めたのではないか

 この件は、工事の時期を厳密に調べることができれば、ある程度の検証できそう。(神田川を改修する前に玉川上水を埋めていたら、間違いと確定できる)

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